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新・ワードを捨ててエディタを使おう

新・ワードを捨ててエディタを使おう (SCC books)

新・ワードを捨ててエディタを使おう (SCC books)

私はテキストエディタを色々使うのが好きなわけですが。テキストエディタをまた〜り語ろう ver.29 で、

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/04/28(火) 14:02:53 id:vVCdXwK50
開発者向けではなく、エンドユーザーにも使いこなせるものでないと――。
そうすると、必要条件は、
①作ったマクロやキーマクロをキーイベントから呼び出せる仕様であること。
ツールバーのボタンは勿論、ツールバーそのものやユーザーメニュー等を
 (ユーザーが)自由自在に創れる仕様であること。
③マクロ言語を備えているだけでなく、DLLを呼び出せる仕様が必須。

有料ソフトなら常識なのか知らないが、おカネを払ってまで長期間試す気無し。
QX32というエディタが正に条件ピッタリ。PC書籍(2千円台)にCDで付いていた。

これなら、誰でも思いのままの操作環境が作れる――正にエンドユーザー向け。
(②の点が『Word』のように無制限ではなく数量的制限があるも、実用上支障少なし)
おまけに、このエディタは高度なファイル操作機能を標準で備えている。(マクロ資産には更に便利なのも)

専業ではないが物書きの端くれみたいなことをやっているので、たいへん重宝している。
同様の立場の方に同書籍をおすすめする。
http://www.scc-kk.co.jp/scc-books/book_data/B-329/B-329.html

として紹介されていて、気になったので図書館で借りて読んでみました。


レビュー等にもあるとおり、QXエディタ を念頭に置いた本ですが、中級編までで

について書いてあったりするので、この辺りは SE の新人向けにもいいかもしれません。

上級編は完全に QX について書かれていますが、縦書きの対応や、箇条書き、縦中横、豊富な字下げ設定など確かに物書き用に特化した機能がついていて便利そうです。ただ UTF-8 にまだ対応していない(対応予定はあるようですが)ということで、プログラマには現時点でオススメできないところですね。

あと QX はマクロが柔軟とのことで、ちょっと仕様を見てみたけど、

  • BASIC 風のマクロ記述
  • DLL の呼び出しが可能

という感じのようで。DLL 呼び出しができるってことは基本的になんでもんだろうけど、ちょっと敷居が高いところですね。

この本は 2,415円ですが、QXエディタのライセンス(通常は 3,150円)がついてくるので、QX を使いたい人はとりあえずこの本を買っておけばよさげです。

紹介されていたツールメモ

テキストエディタやテキスト操作系のツールが結構紹介されています。

このページである程度読めるようですが、知らなかったもので今後使えそうなものをメモしておきます。

HTML テキストを抜き出す際に、見出しなんかを●や◎に変換してくれるツールとのこと。場合によっては便利かも。

文章中の改行を賢く取り除いてくれるツールだそうで。

その他感想等
  • 気になった点
    • たまに MS Word とテキストエディタを対比していて「Word は海外製だしイマイチ」みたいな書き方がされていたけど、一太郎なんかと比較するとどうなのか気になった。
    • 文書を書くうえでは必要ないだろうけど、vim/emacs に触れてくれてたり矩形選択なんて名称についても説明してくれていたら、もっと広い範囲で応用の利く本になったかも
  • ひっかかった点
    • 文字コードについて解説するなら「Shift-JIS」じゃなくてちゃんと「Shift_JIS」と書いて欲しい。charset 指定で誤ってハイフンで書いて認識されなくてハマったり、というような経験がある人は必ずこう書く習慣がついてると思うので。
  • 誤記?
    • p69 欧文の Windows でフォルダを表す記号にスラッシュが使われると書いてあるけど、Windows でそういうのあるんだろうか?
    • p171 「私はこの設定にしている。」という一文が変な場所にぶら下がっていて、どの設定にしているのかわからなかった。